ウィンクルボス、プライバシーコインZcashをウォール街へ
TREE NEWS 報道: ウィンクルボス兄弟は、米国証券取引委員会(SEC)に対してスポットZcash上場投資信託(ETF)の申請を行った。この商品はナスダックでティッカーWINKとして取引される予定である。この申請は、プライバシー重視の暗号資産を主流の取引所上場投資ビークルに仕立て上げる、最初期の試みの一つとなる。
投資テーマとしてのプライバシーへの賭け
2016年にビットコインのフォークとして誕生したZcashは、ゼロ知識証明を用いて送信者・受信者・金額を秘匿するシールド取引を可能にする。長年にわたり、このプライバシー機能ゆえに規制された取引所からは忌避され、上場廃止キャンペーンの標的となってきた。ウィンクルボスの申請は、米国の規制当局と機関投資家が、プライバシー技術をマネーロンダリングのリスクではなく、合法的でコンプライアンスに適した資産クラスとして扱う用意があるかどうかを事実上試すものだ。
タイミングは注目に値する。SECはスポットのビットコインETFとイーサリアムETFを承認済みで、その後もアルトコインの申請が相次いでいる。Zcash ETFはさらに境界を押し広げる。なぜなら、原資産の中核的特徴が取引の匿名性であり、まさにその特性が金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)や各国規制当局の精査を招いてきたからだ。
規制の壁は依然として高い
承認は決して確実ではない。SECはおそらく、ファンドのカストディアンがシールド取引をどう扱うか、Zcashのプライバシー機能がマネーロンダリング対策規則と両立し得るか、規制市場との監視共有協定が存在するか、といった点を精査するだろう。プライバシーコインは日本、韓国、欧州の一部で上場廃止に直面しており、Coinbaseを含む米国の主要取引所も特定の法域でZcashの取引を制限している。
- 市場アクセス:スポットETFは、コインを直接保有することなく、伝統的な証券口座の顧客にエクスポージャーを提供する。
- 流動性の問題:Zcashの市場深度はビットコインやイーサリアムよりはるかに薄く、NAVの追跡や設定・解約の効率性に懸念を生じさせる。
- 先例としての価値:承認されればMonero、Dash、その他のプライバシー資産のETFへの道が開かれ、却下されればプライバシーコインファンドに対する事実上の禁止が定着する。
次に注目すべき点
この申請は、公開コメント期間や修正の可能性を含む数カ月にわたる審査プロセスを開始させる。結果は、現在のより暗号資産に友好的なSECが、ETFという枠組みをビットコインとイーサリアムの枠を超えてどこまで拡大する用意があるかを示すだろう。発行体にとっても投資家にとっても、Zcashの申請は単一のアルトコインの問題ではなく、米国においてプライバシーそのものを証券化できるかどうかの問題である。




