IRENのビットコインマイニング産出量が80%急減、AIクラウド収益が取って代わる
TREE NEWS 報道: IREN(旧Iris Energy)はSECへの提出書類によると、直近四半期に採掘したビットコインはわずか402 BTCで、前年同期の2,039 BTCから80%減少した。同社のハッシュレートは45.3 EH/sから8.8 EH/sに低下し、マイニング収益は88%急落して2,800万ドルとなった。一方、AIクラウドサービスの収益は約2億ドルに達した。IRENは12月31日までにビットコインマイニングからの撤退をほぼ完了させる見通しだ。
AIインフラへの転換
数字は明確な物語を語っている。IRENはビットコインマイナーからAIクラウドプロバイダーへと変貌を遂げつつある。同社の戦略的転換は、より高い利益率とより安定した収益源を求めるマイニング企業の広範なトレンドを反映している。ビットコインマイニングは周期性が強く、収益性はBTC価格、ネットワーク難易度、エネルギーコストに左右される。対照的に、AIクラウドサービスは継続的な収益と長期契約を提供する。
IRENのハッシュレートの急速な低下——45.3 EH/sからわずか8.8 EH/sへ——は印象的だ。これは同社がエネルギーインフラとデータセンター容量をマイニングではなくAIワークロード向けに転用していることを示唆している。すでに2億ドルのAIクラウド収益はマイニング収益を大きく上回っており、この転換を裏付けている。
TeraWulfも同じ道を歩む
IRENだけではない。TeraWulfは第3四半期の収益7,620万ドルを報告し、うち6,300万ドルはハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のリースによるものだった。同社はAIの安全性と研究を手がける企業Anthropicと20年間・190億ドルのリース契約を結んでいる。しかし、TeraWulfの営業損失は8,820万ドルに拡大し、AIインフラ構築の資本集約的な性質を浮き彫りにしている。
Anthropicとの契約はマイニング業界にとって画期的なものだ。これはビットコインマイナーがAI向けに転用可能な価値ある資産——土地、電力契約、データセンターの躯体——を保有していることを示している。AI需要が急増する中で、これらの資産はますます戦略的になっている。
業界への影響
- 収益の多様化:マイナーはAIクラウドサービスを取り入れることで、ビットコインのボラティリティへのエクスポージャーを減らしている。
- エネルギー裁定:低コストの電力契約を持つマイナーは、AIデータセンターにサービスを提供する上で有利な立場にある。
- 資本要件:この移行には多額の先行投資が必要であり、TeraWulfの損失拡大がそれを裏付けている。
- 競争環境:従来のデータセンター事業者は、暗号資産マイナーから新たな競争に直面する可能性がある。
今後の見通し
IRENが年末までにビットコインマイニングから撤退することは象徴的な瞬間だ。大手マイナーが自らを定義してきた事業を放棄するのである。AIクラウド収益が成長を続ければ、IRENは純粋なAIインフラ企業になる可能性がある。TeraWulfの巨額のAnthropicリースは、AIコンピューティングへの需要が飽くことを知らないことを示唆している。
しかし、リスクは残る。AIクラウドサービスにはマイニングとは異なる専門知識が必要であり、既存のクラウドプロバイダーとの競争は激しい。さらに、AIデータセンター構築の資本集約性はバランスシートを圧迫する可能性がある。投資家は、IRENとTeraWulfがこの転換を収益性をもって実行できるのか、それとも一つの変動の激しい事業を別の事業と交換しているだけなのかを見極めるだろう。




